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顔が前に出ている姿勢を自分でなおす

デスクワーク中や立っている時に顔が前に出ていませんか?

なおしたいけれど、やり方が分からないとよく言われます。

顔を前に出す姿勢は、見た目だけでは無く、実は身体の不調の原因にもなっています。

成人の頭の重さは約4~6㎏です。

顔が肩より前に出ていると、首の根元に掛かる負担は何倍にもなります。

放置すれば肩こりの原因だけでは無く、頭痛・手のシビレ・首・肩・背中の痛み・筋力低下・感覚の異常・自律神経の不調・ホルモンによる不調などの原因となります。(頸肩腕症候群・胸郭出口症候群・頸椎椎間板ヘルニア・頚椎症性神経根症など)

患者様から、「テレビで顔が前に出ている人は、顎を引けって言ってたよ。」と聞く事があります。

これは、絶体ダメです。

やってはいけません。

なぜなら、人間には生理的湾曲と云う背骨を横から見た時のカーブがあります。

首の骨は、顔側に緩やかな前弯カーブが、背中には後ろに緩やかな後湾カーブが、腰には前に前弯カーブが必要です。これは、成長過程で形成される湾曲です。

生理的湾曲は、様々な動きをする人間の掛かる力を分散させる為に必要です。

分かり易く言えば、バネやサスペンションです。

サスペンションの固い車で悪路を走行すれば、振動や衝撃がダイレクトに身体に加わり、身体を痛めてしまいます。

顎を引く事で首の前弯カーブが失われ、力の分散が出来ず肩こりや頭痛、骨の変形の原因となります。

「ストレートネック」が身体に悪いと聞いたことはありませんか?

顎を引くとストレートネックになってしまいます。

ですので、ダメです!

では、次になおし方の説明です。

顔が前に出ている姿勢には2パターンがあります

①首から下は整っているのに、首から顔が前に突き出ている

②上の状態+猫背(背中の下部分から腰までは整っている)

※腰や骨盤の正しい座り方は前回の「自分で猫背をなおす」をご覧下さい。

【①首から下は整っているのに、首から顔が前に突き出ている】の説明から

①顔を上げ天井を見る様にします

②耳たぶの後辺り(乳様突起)を支点に前を向きます(写真の赤い矢印辺りを支点にして下さい)

③耳の穴(外耳孔)と肩関節の中央辺りがが縦に一直線になってればOKです。

この状態は、首の骨(頚椎)の前弯カーブもあり、首・肩・背中の力も自然と抜けているので完璧です。

【②上の状態+猫背(背中の下部分から腰までは整っている)】の説明です

①顔とのどの下にある骨(胸骨体)で天井を見る様に上をみます(胸骨とは写真胸の赤い矢印辺り)

②耳たぶの後辺り(乳様突起)を支点に前を向きます(写真の赤い矢印辺りを支点にして下さい)

③耳の穴(外耳孔)と肩関節の中央辺りがが縦に一直線になってればOKです。

この状態は、首の骨(頚椎)の前弯カーブもあり、首・肩・背中の力も自然と抜けているので完璧です。

上記姿勢を維持するのは、初めは慣れずに難しいはかもしれません。

一日に何度か行い、少しずつ正しい姿勢に変えて行きましょう。

最後に、③の状態で、耳の穴(外耳孔)と肩関節が揃わない人は、肩関節を前に巻き込む「巻き肩」の可能性があります。また、正しい姿勢の筈なのに、首や肩の筋肉の緊張が取れない場合や、姿勢の維持が困難な方は、身体が歪み固まっている可能性があります。

その場合は、カイロプラクティックを受ける事をお勧めします。